法人クレジットカードは、会社がビジネスに必要な支払いを行うために使用することができるクレジットカードです。以下に、法人クレジットカードの導入によるメリットをいくつか挙げてみます。
会計処理の簡素化
法人クレジットカードを使用することにより、役員や従業員が出張・その他の業務上の支払いを行う際に、現金や個人のクレジットカードを使用する必要がなくなります。これにより、経費精算の手続きが簡素化され、会計部門の負担が減少します。
支払いの迅速化
法人クレジットカードを使用することにより、従業員が支払いを行う際に必要な現金の用意や、経費精算書の作成、送付などの手続きが省略されるため、支払いが迅速化されます。
経費管理の改善
法人クレジットカードを使用することにより、経費管理が改善されます。クレジットカードの明細書をもとに、どの従業員がどの支払いを行ったかが一目で分かるため、不正利用の防止や支払いの監査が容易になります。
ポイント還元などの特典の受け取り
法人クレジットカードを使用することにより、ポイント還元や航空マイルなどの特典を受け取ることができます。これにより、会社の経費を削減することができます。
信用力の向上
法人クレジットカードを使用することにより、会社の信用力が向上する可能性があります。クレジットカードの利用状況が信用情報に反映されるため、適切な利用方法で使用することにより、信用度を向上させることができます。
カードを選ぶ際のポイント
法人クレジットカードを選ぶ際には、以下のポイントに注意することが重要です。
1.利用限度額
法人クレジットカードの利用限度額は、会社の支払いの規模に合わせて決定する必要があります。利用限度額が低すぎる場合は、必要な支払いが行えないことがあります。一方、利用限度額が高すぎる場合は、不正利用などのリスクが高まります。
不正利用のリスク低減については、利用方法の社内ルールを作ることや、アメリカンエキスプレス無事ネスカードなど社員カードごとに利用限度額を設定できるクレジットカードもありますので、このような機能を利用することも有効です。
利用限度額を決定する際には、会社の予算や支払いの規模などを考慮して決定することが重要です。
2.年会費
法人クレジットカードには、年会費が発生するものが多いです。年会費は、経理上「支払手数料」の科目で経費(損金)計上できますが、会社の経費削減のためにも、低いものを選ぶことが望ましいです。
3.特典・ポイント還元
法人クレジットカードには、特典やポイント還元が付帯している場合があります。特典には、海外旅行保険や空港ラウンジ利用などがあります。ポイント還元は、法人クレジットカードの利用金額に応じてポイントが貯まるシステムであり、ポイントは、キャッシュバックや航空券などと交換することができます。これらの特典やポイント還元は、会社の経費削減に役立つため、利用状況に合わせて選ぶことが重要です。
4.カードブランド
法人クレジットカードには、VISA、Mastercard、JCB、AMEX、ダイナースクラブなどのカードブランドがあります。カードの種類によっては、利用できる店舗が限定される場合があります。VISAやMastercardは国内での利用であれば、ほぼどの店舗でも利用できますが、JCB、AMEX、ダイナースクラブの場合、一部店舗で取り扱っていない場合があります。これらカードブランドを選ぶ際は、セカンドカードとしてVISAかMastercardブランドのカードも用意しておくことも検討した方がいいでしょう。
5.カードのセキュリティ
法人クレジットカードは、会社の経費を管理するために重要な存在ですが、不正利用や情報漏えいのリスクもあります。そのため、カードのセキュリティについても注意する必要があります。例えば、カードの紛失や盗難に備えて、即時に利用停止できるシステムがあるかどうかなど、セキュリティ機能も確認しておくことが望ましいです。
6.カスタマーサポートの品質
法人クレジットカードを利用していると、不具合が発生する場合や問い合わせがある場合があります。その際には、迅速かつ適切な対応が必要です。そのため、カード発行会社のカスタマーサポートが優れているかどうかもポイントの一つです。
最近では、問い合わせ窓口がチャットボットなどになっているカード会社も増えてきました。電話でのカスタマーサポートが充実しているカードであれば、トラブルが発生してもスムーズに解決できるため、会社の経費管理に影響を及ぼすことがありません。
まとめ
以上が、法人クレジットカードの導入によるメリットやカードを選ぶ際のポイントの一部です。自社にあったクレジットカードを選ぶことによって、時間や経費の削減につなげ、ひいては会社の合理化、成長への一助へとしていくことができます。