定款の作成
会社を設立する際、絶対に作成しなければいけないのが定款です。会社の根本原則が記載されており、よく「会社の憲法」、「会社のルールブック」などと例えられます。定款は会社設立時に発起人の全員の同意により作成され、公証人の認証を受けて効力が生じることになります。
定款の記載項目には(1)絶対的記載事項、(2)相対的記載事項、(3)任意的記載事項があります。
(1)絶対的記載事項
絶対的記載事項とは、定款に必ず記載しなければならない事項です。この記載がなければ定款自体が公証人に認証されません。具体的には以下の事項です。
・事業目的
・商号
・本店所在地
・設立に際して出資される財産の価額又はその最低額
・発起人の氏名又は名称及び住所
・発行可能株式総数
(2)相対的記載事項
相対的記載事項とは、必ずしも記載しなければならない事項ではありませんが、定款で定めないと効力が認められない事項です。具体的には以下の事項があります。
・現物出資がある場合についてその内容
・株式の譲渡制限に関する規定
・発起人が受ける報酬等に関する規定
・取締役会の設置に関する規定
・取締役等の任期の伸長役の規定
など
(3)任意的記載事項
任意的記載事項とは、記載がなくても定款が無効になるわけではなく、また、定款に記載しなくてもその効力が否定されるわけではない事項です。記載をすると、内容を変更するためには定款変更という株主総会の特別決議が必要となります。したがって、会社の根本規則として当該規定に重みが加える目的で、特に重要と考える事項があれば、記載してもよいでしょう。具体的には以下のような例が考えられます。
・株券の不発行に関する規定
・取締役などの役員の人数
・事業年度に関する規定
今回は以上です。
次回は定款の認証についてご案内したいと思います。